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ストラングル用の分析指数

 前のページ では、原資産である日経平均株価の変動幅が比較的小さいように見える場合でも、安易にストラングル売りを仕掛けるのは危険があるのを説明しました。そして、オプション売建投資は日経平均株価の値動きを分析し、日経平均株価が権利行使価格に接近してきたらそれから逃げるようにポジションを組み替えなければならないのを示しました。

日経平均株価が大きく変動した場合には、コールとプットでストラングルを組んでいると大きな値上がり損をこうむる恐れがさらに大きくなります。このウェブページでは、日経平均株価が長期にわたって上昇した2003年6月限の相場を例にとって、具体的な投資方法を説明します。

下図チャートの下半分は、この時期の日経平均株価を示します。4月末まで下落基調であった日経平均株価が、5月から6月にかけて大きく上昇した様子がわかります。

下図チャート上半分で、ピンクの棒線で示したのがコール8500円、暗緑色の棒線で示したのがプット7500円の価格推移です。コールの権利行使価格8500円はこの時期の日経平均株価より600円ほど高い位置、プットの権利行使価格7500はこの時期の日経平均株価より400円ほど低い位置にあります。
2003年6月限のオプション価格を調べると、4月末までは日経平均株価の下落傾向を反映してプット7500円の価格が上昇傾向でしたが、5月初めからは日経平均株価の底入れに対応してプット7500円の価格が下落傾向になったのが見られます。

CT / PTレシオの利用

 前ページで説明した私どもの低リスク・ストラングル(以下LRSと略記)方式では、コール、プットそれぞれの値動きを分析するオプション指数 CTレシオ、PTレシオ を開発し、毎日のオプション相場の動向を調べています。
それらの詳細はおいおいこのウェブサイトで明らかにしますが、まずはこのページでは現実のオプション相場を例に取ってそれらオプション指数の有用性を調べましょう。

下図チャート上半分でオレンジ色の線は2003年6月限のCTレシオを示し、薄緑色の線は2003年6月限のPTレシオを示します。CT / PTレシオの使い方は今後このウェブサイトでおいおい明らかにしますが、

    CTレシオが100ポイント未満になったらコール売建をする

    PTレシオが100ポイント未満になったらプット売建をする

というのが基本になっています。
5月初めからは日経平均株価の底入れに対応して下図チャート上半分で薄緑色線で示したプット7500円のPTレシオが下落して100ポイントを割り込みました。
そこで、5月7日朝寄付でプット7500円を1枚売建しました。売値は40円でした。同時にそのヘッジのために6月限プット7000円を1枚買付けしました。買値は8円でした。

200306C085P075

5月に入っても日経平均株価はゆるやかに上昇したので2003年6月限プット7500円の価格は下落し、5月12日の引けではプット7500円の価格は売値40円の1/2以下になりました。
そこで、将来起こりうる日経平均株価の下落に備えてヘッジのために6月限プット7000円を1枚買い増すことにしましょう。翌日5月13日の朝寄付で6月限プット7000円を1枚買付けしました。買値は2円でした。

コール売建の検討

 5月中旬になると、日経平均株価は少し反落したので、それを反映して下図チャート上半分でオレンジ色線で示した6月限コール8500円のCTレシオが下落して100ポイントを割り込みました。これは基本的にはコール8500円を売建するべきサインですが、その前にこのあたりの相場の方向をチェックする必要があります。

上図の日経平均株価のチャートをご覧ください。この時点の日経平均株価は8000円がらみですが、それより12日前の日経平均株価はまだ7900円ほどで、しかも日経平均株価の15日移動平均線はしっかりとした上昇基調にあります。これでは、この時点の日経平均株価はやっと上昇基調がはっきりとした段階であって一時的に押し目を形成しただけと考えるほうがよいでしょう。

このような相場動向は、上図の6月限プット7500円の価格からも推察することができます。日経平均株価が本格的に下落する場合には、通常プットの価格が直近安値の5倍以上に急騰します。今回の日経平均株価は5月13日に高値8339円をつけましたが、その日にプット7500円は10円の安値をつけました。その後の日経平均株価反落時にはプット7500円は上昇しましたが、その高値は35円にとどまりました。

また、プット7500円の1日4本値平均値は5月13日に12.5円の安値をつけましたが、その平均値はその後5月20日の26円が高値でした。その間の上昇比は2倍強にとどまっています。6月限プットの投資家は、この日経平均株価反落は一時的なものでプットはそれほど値上がりすることはないと判断していたのでしょう。

以上の相場観測から、私どもはこの段階では6月限コール8500円売建を行わず、それまでの6月限プット7500円売建をそのまま維持しました。この相場判断が正しかったことは、そのわずか数日後の日経平均株価上昇によって確認することができました。

6月限売買の損益

 6月限のSQで自動決済した場合の6月限オプションを利用した取引の損益を次表に示します。

オプション 年月日 売り 買い 年月日 売り 買い 売買差益
P7500 05/07 40
SQ
0 40
P7000 05/07
8 SQ 0
-8
P7000 05/13
2 SQ 0
-2

この1ヶ月以上にわたるオプション売買を見ると、日経平均株価の値動きが比較的単純であった今回の相場でも、4月末にストラングルを組んだまま1ヶ月放置するというような投資方法はまず実現困難であるのがわかります。
無理してそのようなストラングルをしても、日経平均株価の思わぬ急騰あるいは急落に出あうと非常に大きな損失に見舞われる恐れがあります。

やはり、オプション売建投資は日経平均株価の値動きを分析し、日経平均株価が権利行使価格に接近してきたらそれから逃げるようにポジションを組み替えなければならないのです。

今回の取引では、結局2003年4月末から1ヶ月以上にわたる売買で30円の利益が得られました。現在、オプション売建1枚の証拠金は60万円くらいです。コール売建とプット売建を同時に行うストラングルでは120万円が必要ですが、今回はコール売建をしなかったので、証拠金は60万円で済みます。

それを現金で納入する場合には、結局60万円の資金で月間3万円の利益が得られたことになり、月間利益率は5パーセントになります。年間では60パーセントの利益率が得られたことになり、私どもの目標である年間利益率30パーセントを上まわります。

今回の取引で、実際にはオプション売建の証拠金のほかにヘッジ用のオプションを買い付ける資金が若干必要で、さらに売買手数料、取引税が必要ですが、ここではそれらは考慮しません。

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