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東証一部銘柄のPBR

 日経平均株価は、2003年からの上昇相場の最後に当たる2007年7月に18297円の高値をつけてから長期下落に転じ、2012年11月には7000円がらみまで下落しました。
その後、政府の超低金利政策などにより日経平均株価は反発に転じ、2015年3月には上記2007年7月のの高値18297円を超えて19000円に迫るまでに上昇しました。

しかし、私どもが先に こちらのウェブページ で指摘したように、この日経平均株価の上昇は一部値がさ株の株価上昇に牽引されたもので、現在の株式相場全体の状況を適正に表現しているとはいいがたい面があります。
上記ウェブページ では、この間の日経平均株価と東証株価指数(TOPIX)の値動きを比較することで日経平均株価が株価指数としてやや偏った特性を持っていると述べました。

それでは、それぞれの平均株価の構成要素になっている上場銘柄の財務指標、収益指標などの客観的なデータをもとにして現在の平均株価が割安であるかあるいは割高であるかを判断することはできるのでしょうか。

先に私どもは 「日経平均のPBR」 というウェブページで日本経済新聞社が毎日公表している「日経平均株価の一株あたり純資産」という指標と日経平均株価との関係を解説しました。

東京証券取引所上場銘柄については、東京証券取引所が各銘柄の一株あたり純資産のデータから 「市場第一部上場銘柄の平均PBR」なる数値を毎月末に公表しています。このウェブページでは東京証券取引所が公表している上記PBRのデータと東証株価指数(TOPIX)との長期推移について解説いたします。

日経平均のPBR

 下図のチャートで薄緑色の線は、東証株価指数(TOPIX)の月足(棒足)を2015年2月から16年あまり前まで表示したものです。その期間にTOPIXは、2000年と2007年にピークをつけ、2003年と2009年〜2012年に底値をつけています。2012年の底値は2007年のピークから52パーセントほど下落したのが見られます。

下図のチャートでオレンジ色の線は、同じ期間での東京証券取引所が公表している前記市場第一部上場銘柄の平均PBRを示します。チャート左側のオレンジ色の数値がこのPBRデータのスケールです。

相場が高騰した時期には、先高感から上場銘柄が一株あたり純資産より高く買われるために、東証第一部上場銘柄の平均PBRは大きくなります。一方、相場の低迷期には、東証第一部上場銘柄の株価がその一株あたり純資産あたりまで下落するために、東証第一部上場銘柄の平均PBRは1の前後の値になります。



TOPIX相場の変動と上場銘柄の平均PBRとの関係を、上図チャートを見ながらもう少し具体的に調べましょう。
  1. 相場の高騰時

    現在より25年ほど前のバブル末期にはTOPIXが高騰して2900円に近くなりましたが、そのころの上場銘柄の平均PBRは2.5を超えました。

    その10年後、2000年4月にはTOPIXがバブル末期以来の最高値1754円をつけましたが、その時期の上場銘柄の平均PBRは1.6ぐらいでした(上図チャート参照)。

    その6年後、2006年にはTOPIXが急騰し、2000年の高値を超えて2083円の高値をつけましたが、その時点の少し前に上場銘柄の平均PBRは1.9に達しました(上図チャート参照)。

  2. 相場の低迷時

    バブル相場が1990年に崩落した後、1998年ごろまでは、TOPIXが低迷した時期には東証第一部上場銘柄の平均PBRはしばしば1.0を大きく割り込むことがありました。

    2000年4月のいわゆる ITバブルの崩壊後、TOPIX相場は3年間下落を続け、2003年3月にはTOPIXが770円という歴史的安値をつけました。その時期の上場銘柄の平均PBRは、上図チャートのオレンジ色線に見られるように0.9を割り込むまでになりました。

    2007年、株式相場はリーマン・ショックなど海外の経済危機をきっかけに大暴落し、TOPIX相場は翌2009年初めに800円を割り込みました。その時点での上場銘柄の平均PBRは、上図チャートに見られるように0.7に近いレベルまで落ち込みました。
    株式相場はその後も低迷を続け、2011年から2012年にかけてふたたび急落して800円を割り込みました。その時点での上場銘柄の平均PBRは、チャートに見られるように0.7に近いレベルまで下落しました。

  3. 2013年以降

    その後は、景気回復により株価は底入れして次第に上昇しはじめました。2013年以降はほとんど押し目のないまま上昇し、2015年はじめには日経平均株価 は2007年7月のの高値18297円を超える高値をつけました。しかし、そのその日経平均株価の上昇は一部値がさ株の株価上昇に牽引されたものであり、TOPIXのほうはなお2006年の高値2083円より20パーセントも低い位置にあります。

    TOPIXの上昇ペースがそれほど大きくないのに対応して、上図チャートでオレンジ色線で示した東証第一部上場銘柄の平均PBRも2015年2月末の時点で1.2ぐらいに止まっており、2006年の高値時点での値1.9には遠く及ばない状態です。
今後のPBRの動向は?

 2015年の初めにはTOPIXは1400円がらみで、その時点での東証第一部上場銘柄の平均PBRは1.2でした。この前の大相場で東証第一部上場銘柄の平均PBRが1.7をつけた2005年9月でのTOPIXは、やはり1400円がらみでした。これら2つの時点ではTOPIXはほぼ同じなのに、東証第一部上場銘柄の平均PBRは今回の2015年初めのほうが30パーセントも低いことになります。

2006年以降の9年間に、各企業の努力により東証第一部上場銘柄の一株あたり純資産が30パーセント以上も増加したことによって、現在ではTOPIXが2005年9月とほぼ同じでも東証第一部上場銘柄の平均PBRはは2005年9月より30パーセントも低い値になっているのです。

もし日本経済が景気底割れを回避して上昇傾向になれば、各企業の財務体質は今後も健全さを維持し、一株あたり純資産は2015年以降も高水準で推移するでしょう。
そして、海外での経済パニックなどが今後それほどなければ、PBRから見て現在のTOPIXは安いといえるので、やがてTOPIXは上場企業の一株あたり純資産の増加を反映して上昇する可能性が高いと思われます。

2014年までの株式相場は前述のように一部値がさ株の値上がりが主導したものでした。日経平均株価のほうがTOPIXよりはるかに大きく値上がりしているのは、それを反映しています。
今後は東日本大震災の復興が本格化してくると思われ、また5年後にせまった東京オリンピック関連の経済活動も活発化するといわれます。となれば、東証上場の大企業など主力株が値上がりするのではないでしょうか。

本2015年以降は、日経平均株価よりはTOPIXのほうが大きく値上がりし、それにつれて東証第一部上場銘柄の平均PBRも次第に増加するという展開になるかも知れません。

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