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下げ相場でのETF

 最近は、個人投資家は株価指数型上場投資信託(ETF)を購入し、長期にわたって保有する人が多くなっているそうです。個人投資家のみならず、日本の機関投資家の代表格というべき年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)も平均株価を引き上げたい政府の意を受けて巨額の平均株価ETFを購入・保有しています。

また、国内の組合、学校法人などの各種基金も、多くは資金運用の専門スタッフを持っていないこともあり、運用・管理が比較的簡単なETF投資をしている団体が多いようです。

さて、平均株価ETFは、その名の通り株式市場の平均株価に連動して価格が変動する投資商品です。株式相場が上昇している間は平均株価ETFの価格も上昇し、ETFを保有している投資家は資産の評価益が増加します。

しかし、株式相場が逆に下落している間は、平均株価ETFの価格は下落し、平均株価ETFを保有している投資家は資産の評価益が減少することになります。

現在から20年近く前のバブル期までの株式相場は、上昇基調が長く続いたので、株式を5年単位、10年単位で長期保有するのが結局最もよい結果となりました。しかし、最近ではもう上昇相場はそう長く続くことはなくなり、逆に相場が下落基調に入ると長年月にわたって株価が下落するようになりました。

下のチャートは、1989年にバブルが崩壊してから10年ほど経った時期から現在までの東証株価指数(TOPIX)の月間平均値推移を示したものです。1989年には2900円に迫るまで上昇したTOPIXはその後10数年にわたって下落し続け、ITバブルといわれた2000年の相場が崩落したのちの2003年には800円の安値をつけました。

TOPIX月足

 その後、TOPIXは反発基調になり、2007年には1800円に迫るまで上昇しましたが、上昇基調は長く続かず2008年にはリーマンショックで急落し、2009年にはまた800円ほどの安値になりました。

上図チャートから、少なくとも最近20年ほどの期間では、TOPIXは上昇基調は長くても4年ほど継続、下落基調はそれよりやや長く継続し、大勢的には次第に下落傾向にあるように思われます。日本の成長力減少、高齢化の進行、巨額の財政赤字などを株価が反映しているのかもしれません。

下げ相場では 「売り」 を

 私ども投資家としては、少なくとも最近20年ほどは日本の株式市場では平均株価がこのように推移していることを認識し、それに対応するような投資方式を見つけて対処するほかありません。

上記のようにバブル期の1989年には2900円に迫る高値をつけたTOPIXは、それから20年近く経った前の2017年1月には1500円がらみにまで下落しています。昔のように株式を5年単位、10年単位で長期保有するのは最近ではよい投資成果をもたらさないことを、まず認識すべきでしょう。

近年では、平均株価の動向を数年単位で分析して、相場が上昇基調に入ったらETFを購入し、相場が逆に下落基調になったらETFを売却するという機動的な投資方針が必要になります。
後から上図のような長期の平均株価チャートを見るとそのように相場が中勢下げ基調に転換した時期ははっきりとわかるのですが、現実には現在がそのような転換点であるかどうかはなかなか把握しにくいものです。
そのために必要な平均株価の分析については、これまでこのウェブサイトの中で私どもはさまざまな手法を紹介し、それらを実際の株式相場に適用した場合の成果について検証してきました。

これまでもたびたび述べてきたように、株式相場は基本的に株式に対する需給関係によって動くものです。この傾向は株式相場の底値圏と天井圏で特に強いので、結果として底値圏と天井圏での株価動向は主として株式に対する需給関係によって形成されることになります。それらの需給関係は、市場の株価、出来高などの株式データをもとに、テクニカル分析によってかなりよく推測することができます。

アマ投資家の 「買い」

 経験の浅いアマ投資家は、大多数が新聞やインターネットで報じられた企業業績を頼りに株式売買をします。上記のように底値圏と天井圏での株価動向は主として需給関係によって形成されることを知らず、もちろんコンピュータを利用したテクニカル分析により底値圏、天井圏での株価動向をさぐる技術ももっていません。

株の底値はその業界が不景気のどん底にあるときにつけるのが普通です。そのときは、決算の数字などを見ていたら、とても買いにでることはできません。そこで、株価が長年下落したとき、その株の一株当たり純資産など財務内容から判断してこの辺が底値に近いであろうと見当をつけて、思い切って買い出動する必要があるのです。

一般に、プロ投資家は、上記のような財務分析によりその銘柄が底値圏にあるのを察知し、その後その銘柄の出来高が急増して株価も上昇したのをテクニカル分析で検知して底値圏で購入します。

一方アマチュア投資家は、そのような投資技術は持っていないので、底値買いができないままだいぶ経過して、ようやく景気がよくなってきたのが実感できるころに株を購入しようかと検討を始めます。
そのころにはその銘柄の好決算が発表され、新聞などでも大々的に報じられるようになります。その銘柄の株価は、このころには底値の3倍以上になっていることが多いのです。

天井圏で買い持続

 さて、アマ投資家の大多数は、相場には寿命があるということを知りません。少なくともここ20年間ほどは、大相場の場合でも上昇開始以来3年ぐらいが一つのめどになっています。その間の株価上昇幅は、平均株価では底値から2、3倍ぐらい、個別株価では底値から3、4倍ぐらいの場合が多いようです。

仮に、ある投資家が相場が底値から上昇し始めて2年ほど経ったころに買い出動し、そのときの株価が底値の3倍くらいであったとしましょう。この場合には、統計的にはその後2年くらいの間に上昇相場が崩れて下落に向かう恐れがかなり大きいということになります。
この投資家の場合には、株を購入してから相場の天井までの株価上昇幅はわずか30パーセントほどにとどまる可能性があります。投資家は、まずそのような株価変動の統計的経験則を認識するべきでしょう。

天井圏からの下落

 上記のように、アマ投資家は、相場の株価変動についての知識が乏しくまたテクニカル分析の技術もないため、相場の初期に株が安い間に購入することがなかなかできません。

しかし、私はアマ投資家のもっとも不得意とするのは相場の天井圏でうまく株を売却して現金化することだと思います。アマ投資家は大多数が新聞やインターネットで報じられた企業業績を手掛かりに売買を行います。相場の天井圏は、だいたいが企業業績が数年にわたって好調だった時期になります。アマ投資家は業績数字イコール株価と考える傾向があるので、この時期にも上げ相場がいつまでも続くように思われ るのです。

しかし、実は前述のように株価は主として株式市場での株の需給関係で決まります。上昇相場が3年以上も継続した時期には、相場の需給関係をコンピューターを利用したテクニカル分析で調べ、相場が天井圏に入ったという兆候が見えれば持ち株を徐々に売却してゆく必要があります。

数年間にわたって上昇したのち需給関係の悪化により株価の動きがにぶった株価は、やがて下落に向かいます。天井圏から下落に転じた株価は、外国の株式市場の急落、一部銘柄の業績悪化などにより、急激な下落になることが多いものです。天井圏の最高株価からの下落幅は数ヶ月以内に30〜40パーセントになることが多いのですが、ときには50〜60パーセントにも達することがあります。

アマ投資家の 「売り」

 プロ投資家は、テクニカル分析で株の需給関係を調べて相場が天井圏に入ったのを検知し、その天井圏で株価が急落して株価長期移動平均線を割り込んだのを見て相場が下落基調に入ったと判断します。
そして、その段階でまだ残っていた手持ち株を成り行きで売却して相場から離脱します。その最後の売却価格は、天井圏の最高株価から20パーセントくらい下落したあたりになることが多いと思われます。
プロ投資家は、前記のように相場の初期に株が安い間に購入しているので、天井圏での売却時にこのようなロスが若干あっても、全体としては十分な値上がり益をあげることができるのです。

いっぽう、アマ投資家の場合には、前記のように概して上昇相場の中期以降に株がかなり値上がりしてから購入しています。購入した株がそれ以降たいして値上がりしないうちに相場が下落基調になることが多いので、相場が天井圏から本格的に下落し始めると、すぐに株価が買値を下回ることになり、結局上昇相場に参加しながら値下がり損をこうむることが多くなります。

相場の寿命が終わり、下げ基調になってしまっても、アマ投資家はなお相場の戻りを信じてそのまま持続します。下げ基調になってから、株を買い増す人もたくさんいます。
だいぶたってから、株式相場が下げ基調になった理由が次第に明らかになってきます。このように、景気が悪化してきたら、今後株はまだまだ下げそうに思われます。そこで、買った株が半値以下になったところで泣く泣く投げる投資家が非常に多いのです。

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